建設業特定技能2号の在留資格について

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建設業における特定技能2号とは?

**特定技能2号(建設業)**は、日本の建設分野で熟練した技能を持つ外国人材に与えられる在留資格です。この資格は、特定技能1号よりも高いスキルと実務経験を持ち、現場でリーダーシップを発揮できる人材が対象となります。以下では、試験内容や取得条件について詳しく解説します。

特定技能2号 建設業の概要

特定技能2号は、以下の特徴を持っています:

  • 対象分野
    建設分野では、以下の3つの業務区分が対象です:
    • 土木分野(例:コンクリート圧送、とび、建設機械施工)
    • 建築分野(例:型枠施工、鉄筋施工、内装仕上げ)
    • ライフライン・設備分野(例:配管工事、電気設備工事)
  • 役割と責任
    特定技能2号では、複数の作業員を指導しながら工程管理や品質管理、安全管理を行うリーダー的役割が求められます
  • 在留期間と家族帯同
    在留期間に制限がなく更新可能であり、配偶者や子どもの帯同も認められています

特定技能2号 建設業の要件

特定技能2号を取得するには、以下の条件を満たす必要があります:

  • 特定技能1号からの移行
    特定技能1号として5年間働きながら実務経験を積むことが前提です。班長として工程管理や作業員の指導を行った経験が求められます
  • 試験合格
    以下のいずれかの試験に合格する必要があります:
    • 「建設分野特定技能2号評価試験」
    • 「技能検定1級」または「技能検定単一等級」
      試験は学科と実技に分かれ、それぞれ75%以上の得点が必要です
  • 高度な専門知識とスキル
    建設現場での指導や工程管理ができる高度なスキルが求められます

特定技能1号は、日本語能力を確認するための試験に合格することも条件となりますが、特定技能2号の場合は在留資格を得るために、日本語試験の受験は必要ありません。

特定技能2号 建設業 試験内容

試験は学科試験と実技試験で構成されており、次のような形式です:

試験種別問題数試験時間合格基準出題内容
学科試験30問60分65%以上工程管理、安全管理、職長としての実務知識
実技試験20問40分65%以上現場での判断力や作業手順の理解度

試験の詳細やサンプル問題はJAC(一般社団法人建設技能人材機構)のWebサイトをご参照ください。
試験はコンピュータ・ベースド・テスティング(CBT)方式で実施され、日本語で行われます

建設業 特定技能2号 条件と課題

2024年12月時点で特定技能2号資格者は全国で213人(出入国在留管理庁Webサイト参照)と少なく、人材確保が課題となっています。これは、資格取得に高度なスキルや実務経験が必要であるためです。一方で、この資格を取得すれば長期的なキャリア形成が可能となり、日本社会における安定した生活基盤を築くことができます

まとめ

特定技能2号(建設業)は、日本の深刻な人手不足を補うために導入された制度であり、高度なスキルとリーダーシップ能力を持つ外国人材に門戸を開いています。資格取得には厳しい条件がありますが、それをクリアすれば在留期間無制限や家族帯同など、多くのメリットがあります。この制度は、日本の建設業界だけでなく、外国人材にとっても大きな可能性を提供するものと言えるでしょう。

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